こういう本は出していいのか?

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だいたい文庫本はすぐ読んでしまうほうなのだが、この本はアカン。読まれへん。
読書の秋だというのに、1ヶ月かけて、がんばって100ページしか読めない。
それほど酷い内容なのだ。
「竹内文書」というのは、「学研ムー」なんかがよく取り上げるたぐい古文書、
つまり少し怪しい扱いだったりするのだが、この本の「竹内文書」の扱いはもっと酷い。
「竹内文書」では、「古代日本は世界の中心。世界各地に天皇と日本人の子孫の痕跡がある。」
なんて内容が記述されているそうなのだが、それを元にこの本の著者は、
「アメリカのインディアンの部族名やアメリカの土地名に日本語が隠されている!」と、
いろんな例をあげるのだ(少なくとも今まで読めたところまでは)。
曰く、インディアンPIMA(ピマ)族は「暇な部族」だの、APACHE(アパッチ)族は
「あぁ、ぱっちし(バッチリ)。見事な部族」だの、カンザス州は簪(かんざし)のなまりだの、
もう、読んでて気が遠くなるような親父ギャグにもならぬ内容が目白押し。
これの連続なのである。
もうね、読んでて腹立つのだ。こんなん売りもんにするなよと。
素材にしてる「竹内文書」自体をあまりにも馬鹿にした解釈で、
トンデモ本としても酷いのだ。すべてに対して失礼な感じ。
エンターテーメントでもまじめでも、内容の方向性はどっちでもよいのだが、
売りもんにする以上、読者を納得させるための気配りくらいは必要ではなかろうか?
この本、税込みで660円なのだ。
たったこれだけの金額さえも惜しい気にさせるこのひどい内容。
こんなにひどい本は初めて。こういう本、出しちゃイカンよ。
言論の自由とか以前に、人をバカにして金稼いじゃ駄目です。