ダークシャドウ

昨夜のこと。箕面109で「ダークシャドウ」鑑賞。

予告編見たときはもっと「アダムス・ファミリー」的な
「ホラーホラーした映画」かと思っていたのだがさにあらず。
実に楽しい映画だった。

最初にビビッと来たのは色。
それはもうオープニングからいきなりで、
画面を構成する様々なものの色がちょっと凄い。
黄色い信号がぶら下がる街の交差点であるとか、
船にのる登場人物とその背景の空の青さだとか、
普通のシーンなのに、そこにある色が凄く印象に残るのだ。

で、話自体は予告編で分かる通り、吸血鬼であった先祖が
現代によみがえって子孫の為にひとはだ脱ぐって話なんだけれど、
この「現代」が1972年。

話の中には60年代を引きずったヒッピーやら
サイケファッションの残滓やらがあちこちにちりばめられていて、
話の展開にもロック要素がどんどん絡んで来てとっても妙な感じ。
そう、ホラーコメディに加えてロックな勢いが強いのだ。

見ていくうちにオバタのアタマの中で浮かんできたのが
「これはティム・バートン版オースティン・パワーズではないか?」
という考え。

ホラーという要素は、実は話の狂言まわしで、
本当の所ティム・バートンは、60年代アメリカンロックを題材にした
コメディーっぽいことをやりたかったのではなかろうか?と強く思った。

したがって、「ファントム・オブ・ザ・パラダイス」や
「オースティン・パワーズ」系が好きなオバタとしては
本作もとても好きな路線の映画であって、おしまいまで存分に楽しめた。

ホラー好き以外にも6〜70年代アメリカ音楽に興味ある方にも
ぜひぜひ見ていただきたい次第。

あ、カラーが妙に気になる絵作りって、つまり「サイケ」ってことなのかね!?