ともかとたかこ

早朝からエントリーっつうのもなんだけど、へんな夢をみたのでここに書いておく。
けっこうリアルで詳細を憶えてたので、忘れないうちに。
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とある「ふれあいコンサート」でのこと。
招待されていた幼稚園の児童たちが、コンサート会場へ入ってきた。元気いっぱいのこどもたちは、われさきにながめの
良い席にすわるべく、会場と同時にわっと入り口からなだれこみ、それぞれが好きなところに座った。
みんなが席についたころ、前から3列目の舞台右がわにひとりすわった女の子が、少し不安そうな眼差しでまわりを
キョロキョロ見ているのを舞台にたつ司会のおにいさんが見つけた。
「あれ、そこのおじょうちゃん、どうしたのかな?」
「たかこちゃんは、たかこちゃんは」
すると会場中央の10列目ほどから、ひとりのおんなのこが立ち上がった。おんなのこは左どなりにすわっているやはり
同じ幼稚園のおんなのこからひだり腕を引っ張られ、とても立ち上がりにくそうだったものの、それでも必死に立ち上がって
こう言った。
「ともかちゃん!ともかちゃん!」
「たかこちゃん!」
ともかちゃんとたかこちゃんはあまりにも必死にたがいの名前を呼ぶので、警備員がともかちゃんのそばに行き、たかこ
ちゃんの左腕をひっぱる女の子を制して、たかこちゃんを右側階段にみちびきだした。たかこちゃんはうれしそうに階段を
かけおり、ともかちゃんのとなりの座席にすわりこんでこういった。
「ともかちゃん、ママから離れちゃだめじゃない!」
一瞬ともかちゃんはビクッとして、そして「ごめんなさい、ママ」といった。
舞台の上の司会のお兄さんは「おやおや、たかこちゃんはともかちゃんのママなの?」と尋ねるとふたりは「うん!」と
元気よく答え、会場中になごやかな笑い声が起こった。
たかこちゃんをみちびきだした警備員もいっしょに笑ったが、彼に動きを阻まれていたたかこちゃんの左どなりの女の子
だけが不服そうにいった。
「なにが可笑しいのよ」
「え、だって可笑しくないかい?」
「いもうと、ホントにたかこちゃんをママと思ってるのよ。」
「え、あのともかちゃんて君のいもうとなの?」
「そうよ。年少組なの。たかこちゃんはいもうとのママだっていって、ときどき凄いカオしていもうとをぶったりするのよ。
だから止めていたのに。」
「え?ふたりは仲良しじゃないの?」
「いもうとはたかこちゃんをママと思ってるし、たかこちゃんはいもうとのママだといって時々そのいもうとをぶつ。
お兄さんわからない?あのふたり、異常者なのよ。精神異常者なのよ。」