ブラックスワン



109シネマ箕面にてブラックスワン鑑賞。

この映画、とても痛い。そして重い。
はっきり言えば、不快なのだ。

ただ、この不快さゆえに非常に話を追いたくなってしまう。
いわゆるコワイもの見たさと言えばいいだろうか?

この魅力あるコワイものが実は「死」なのだ。映画の中の出来事は全て、
この死に向かって極限まで近づいていくことこそが自己を変え、
官能的なものを生み、そして魅力と充実をもたらすことを教えてくれる。

そんな流れから到達する最後は本当にあっけないものなのだが、
これがまた、えも言われぬ充実感に満たされるもので、
エンドロールが終わるまでシートから身体を起こす事が出来なかった。

見終わってこうしてこれを書いている今も、いろいろ考えてしまう。
なにかを突き詰めて行くこととは?人を魅了するものとは?
本当に自分を変えるとはどういうことか?
そんなことを深く考えさせられた。

コワイもの、忌むべきものからは目を背けたい人には勧められない。
だけれどオバタ的にはこの映画、とても凄いと思った次第。