指ぱっちん女にビビる

シゴト帰りの電車でのこと。となりに50前後の女性が座ってきた。
白いTシャツぽいのにやはり白のパンツで白い帽子。少し太め。
今日は少々疲れ気味だったオバタ、その女性の顔まで見てなかったのだが、
横に座るときが結構ぞんざいな感じだったので、「ちょっとやな感じやな〜」と思っていた。
で、ぼぉ〜っと向こう側の車窓を眺めていたのだが、どうもその横に座った女性が、
なにやら手をしきりにほおに持っていく動作を繰り返している。
ちょっと気になりつつも、直視するのもやらしいなと思ってたのだが、
この変なアクションが結構視界に入ってくる(もう否応もなしに)。
どうもとなりの女性、自分の口の左右の脇を手のひらで拭っては両手をこすりあわせるという、
よく分からん動作をずっと続けているのだ。時間にして10分以上。ちょっと変。変すぎる。
「口の端っこ、切れたはんのかな?いやいや、それならそんなに拭われへんで。」
なんて思っていたら、電車はいつの間にか次がオバタの下車駅というところまで到達。
この時はまだ、となりの女性がどんな人なのか、もう少し観察してみようかと思っていたのだが、
そんなことを思いつつ鞄から回数券を取り出して下車準備をしていると、このとなりの女性、
今度は親指と中指を鳴らし始めたのだ。
「次はぁ〜、南千里ぃ〜、南千里ぃ〜。」とかアナウンスが言ってるのより大きな音で、
「ぱっちん!ぱっちん!ぱっちん!ぱっちん!・・・」とハイスピードで繰り返される指鳴らしに、
「あ、これ、ヒトやない。ちがう生き物や!もしくは何か憑いてる!!」と瞬時に思い、
けっして女性の顔を見ないようにしながら、前の車両へ電車を降りるふりで避難した。
怖かったのだ。
なんか昔の人が化け物のことを「モノ」と称した感覚がよくわかった。
ああいうの、ちゃんと認識してしまった時点で負けなんやろなぁ。
女性の顔見てたら、はたしてオバタはどんな気持ちになっていたであろうか?
いやいや、それ以前に正気を保っていただろうか?
なんともホラーな帰宅電車での出来事だった。


 

「指ぱっちん女にビビる」への3件のフィードバック

  1. 大阪の電車は変な人が確かに多い。
    初め東京に来た時にそのおとなしさというか、まともすぎる感じに違和感を覚えたもんです。
    ちなみにうちの嫁は、肩にリスを走らせ、歌いながら社内を歩くオバはん。
    両手いっぱいに少女のように雑草をかかえて、おとなしく座り、いきなり、淀川にさしかかったところで、窓外にほり投げるオバはんなど、指パッチンに負けず劣らずのヒトにでくわしたそうです。

  2. すごい派手で一見、夜の香のするイケイケなおねえさんの顔をよく見るとまゆげをこめかみや生え際をとおりすぎ髪の毛と同化するくらいまでに書いていて、梅田駅から北千里まで、これでもかというほど深く、ずーっと鼻ほじってました。
    小6のとき、友達と一緒に電車で座ってたら、
    『おねえちゃん、百万円、ってみたことある?』
    と横に座ったご婦人に小声で聞かれ、いいえ、と答えると
    『おばちゃん、いま持ってんねん……みせたろか?』と
    そーっとハンドバッグを開けて思ったよりも薄い札束を見せてくれました。
    どちらも阪急電車。

  3. をを、yama3、いもーと、カキコさぁ〜んくす!
    >yama3
    〜ちなみにうちの嫁は、肩にリスを走らせ、歌いながら社内を歩くオバはん。
    ・・・これ、句読点の位置間違えたんやんなぁ。そうやろ、なぁ、なぁて?
    頼むからそうやと言ってくれっ!!
    >いも
    そーいえばあなたと東京の山の手線に乗ったとき、電車のシートに座ったまま
    目の前の虚空の電話回線交換機の切り替えを一人でやってた青年がおったよなぁ(笑)

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